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「題詠2007」の<お題>に寄せて(その一)

001:始
 何事も始めが大事慎重に 肝心要の第一接吻(ファーストキッス)

002:晴
 花の江戸両国横網回向院春場所開催晴天十日

003:屋根
 板屋根に石を載せたる漁師小屋 今日も日暮れだ鰡は未だ来ぬ

004:限
 「これっきり、是っ限(きり)、もうこれっきりですか」 登りきれない急な坂道

005:しあわせ
 しあわせは歩いて来ない走っても だから僕らは地べたに座る

006:使
 支社よりの使者によく似た死者なりき その後どうした犯人(ほし)は割れたか

007:スプーン
 さかさまにスプーンに映る夏木立 今日の昼餉は追分でせむ

008:種
 日暦は「婚姻種蒔吉」と告ぐ 悪しき種蒔く婚姻も在る

009:週末
 週末は妻の腋毛を抜いてます猫の鼻毛もたまに抜きます。

010:握
 <おにぎり>の<にぎ>が漢字の<握>ならば何故か不潔だこれじゃ売れない

011:すきま
 「小腹すきましたので」などと言い分けしあの娘(こ)五杯目大盛チャーハン

012:赤
 『赤口』は斎藤茂吉の処女歌集 生母<いく>への挽歌盛りたり

013:スポーツ
 スポーツは野球・サッカー・ゴルフなど 地デジテレビで視てるだけです

014:温
 ♨(温泉マーク)がランドマークであったから寿町は今も哀しい

015:一緒
 <同じ>とふ意味で<一緒>を使ったら  「一緒阿呆なら踊らにゃ損損!」

016:吹
 吹奏楽団(ブラ・バン)の指揮者(コンダクター)が<彼>だから 私の愛は振られっばなし

017:玉ねぎ
 玉ねぎは裏の畑で採れたのが佐賀県産よりはるかに美味い

018:酸
 塩酸を美空ひばりにかけたのは同じ齢(よわい)の少女だそうな

019:男
 「まおとこ」は「間男」と書く そのわけは夫婦の間に割り込む男

020:メトロ
 上野から浅草行きの地下鉄は日本最古でレトロなメトロ

021:競
 謀(たばか)りて名馬煖廷(なんりょう)奪いしは渡辺源三滝口競(わたなべげんざたきぐちきおう)

022:記号
 ト音記号が母の姿に見えたから郷里(さと)に帰って粽(ちまき)食べよう

023:誰
 <僕ら>とは僕と他人の誰かのこと <僕ら>は究極<非一人称> 

024:バランス
 『リバティー・バランスを射った男』は誰なのか? カラー画面じゃ白黒着かぬ

025:化
 ♂(オス)♀(メス)の情念同士が触れたとき出来る物質の化学式を書け

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「題詠2008」夏実麦太朗氏投稿の歌十二選

004:塩
古の塩の道とふ国道に融雪塩を大量に撒く
 かつては命を繋ぐ尊い食料であつた「塩」が、今は、わざわざ莫大な経費を掛けてまで、むざむざ路上に捨てられることの皮肉。

007:壁
どうしても破れぬ壁は登ったり下を掘ったりする手もあるさ
 外国映画の破獄シーンを思い出しながら読んだが、この場合の「壁」は人生の途上で遭遇する、さまざまな困難を指すのであろうか。

013:優
嬉しさを悟られぬよう下を向き準優勝の盾を授かる
 「麦太朗作百首」中の最高傑作と言うに止まらず、お題「013:優」投稿歌中の最高傑作と言うに足る。この一首を以て、歌人・夏実麦太朗の名は永遠に記憶されるだろう。

022:低
低すぎる空を突き抜けて伸びよ竹の子とがったままで
 「低すぎる空」は「竹の子」の伸び盛りの季節をよく表現しているに止まらず、「とがったままで」生きている若者に感じられる「世間」をも言い表している。
  とんがったままで生きてていいのかい? いいならやがて空を破るぞ!    FOXY

028:供
仏壇に供えたキュウリの馬に乗り黄泉の入り口ツアーもいいね
 お盆の閼伽棚に「胡瓜で作った馬」を供えるのは、古来からの習俗。麦太朗氏の着眼点なかなか宜し。

042:鱗
言いたくても言い返せないもどかしさ逆さ鱗の一つも欲しい
 「逆鱗に触れる」というやつですな。龍ならぬ人間の首筋から、その逆鱗が退化してから久しい。

047:ひまわり
びっしりと種を抱えたひまわりは諦めたように頭を垂れる
 「びっしりと種を抱えたひまわり」は、子持ち女の象徴のようだ。 或はまた、「種」は「悩みの種」か?

054:笛
鼓笛隊ずらり並んだ縦笛はその他大勢うちの子もいる
 小学校で、普段存在感の薄い音楽専科教師が、俄然張り切るのは運動会や発表会の季節。
鼓笛隊の指揮者や鉄琴奏者などの大役は、かつては、議員やPTA会長などの子供がやるものと決まっていた? 私の知人の音楽教師の家では、この時節になると付け届けの父兄の往来が絶えず、「門前市を成す」盛況だったとか?

071:メール
念のためメールアドレス書いた紙いつも持ってる念のためって?
 これぞまさしく<ケイタイ短歌>。「念のためって?」が利いてる。
     「念のためメールアドレス覚えてて!」「覚えてるけど、念のためって?」     FOXY

074:銀行
銀行に涼を求めて立ち寄りて中国ファンドに興味ある振
  都市銀にティッシュ取るため立ち寄って外貨預金に興味あるふり    FOXY

086:恵
パソコンが遅いだ何だと文句言い恵まれている今日が過ぎゆく
 飽食の民、衣食住足りて、なお礼節足りず、文句たらたら。身につまされますな。

098:地下
清々と涼風を呼ぶ竹林は地下の支配を企んでいる
 そんな奴はどこにもいるもんです。涼しい顔してね………。

閑話休題

 ブログを開設したついでに、どうせのことならと、五十嵐きよみさん主催の「題詠2008」に参加させていただいて、本日、本時刻まで五十八首の歌を詠んで投稿し終えた。
 当初、「締め切りの秋までに、自分なりのスローペースで読んで、完走するも良し、せざるも良し」と構えていた私にとって、わずか三、四日で六十首近くの作品を詠み得たことは、今風に言えば、「信じられない」出来事ではあるが、私のような、必ずしも現実生活からばかり取材するとは限らない詠み手にとって、この「題詠」というやつは、案外、格好な詠歌スタイルなのかも知れない。
 ことのついでに、もう少し想像を逞しくして言えば、中古・中世時代の著名な歌人たちが、「百首歌」を一日で詠んだ、「千首歌」を七日で詠んだ、などということを、ものの本で読み、事の真偽に疑問を感じたことがあったが、その時代の詠歌方式が、ほとんど「題詠」であったことを思えば、あながちに、疑ってかかることもあるまい、と思うようになった。
 それはさて置いて、私が、このペースで「題詠2008」の「お題」をこなして行けば、あとニ、三日うちに「完走」することも可能であるが、それは、その時の気分しだい、焦らず慌てず、のんびりと参ろう。

旧友・成合武光君の一首

 退屈まかせに、『短歌研究』二月号の「短歌研究詠草・岡井隆選」を捲っていたら、「水すすり霞を食ひて生きよとて悟達の道を教ふる電話」という一首が目に入った。作者欄に「神奈川・成合武光」とある。
 神奈川県在住の歌人・成合武光と言えば、おそらく、私の大学時代の同級生・成合武光君のことだろう。彼は私の後しばらくして、神奈川県立の高校の教壇に立った筈であり、定年退職後も神奈川県内にお住まいを構えておられると聞くから、この、迷惑電話に悩まされている可哀想な歌人の正体は、まさしく、あの往年の聖人君子国文学徒・成合武光氏その人だろう。
 それにしても、この作品の「水すすり霞食ひて生きよ(とて)」という上の句は、言い得て<妙>である。この作品に登場する、迷惑電話の掛け主(犯人)は、彼・成合氏の人となりに熟知されたお方、例えば、教員時代の彼の同僚か誰かに違いない。
 因みに、私・ぎゃらりーFOX館長には、古玩趣味や辛口評論趣味は有っても、悪戯電話の趣味は無い。
 それにしても、成合武光君は懐かしいなあ。このブログを見ておられたら、メールにて、ご一報下さい。
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